営業の仕事

印刷会社の営業は、そのほとんどが顧客のルートセールスになります。印刷会社は、地域密着の中小企業がほとんどなために、他府県へ出向いて営業することはほとんどなく、営業マンが訪問できる範囲の商圏内で営業をしています。

顧客先は、主に県庁や市町村庁などの自治体、地元の一般企業になり、個人相手を専門にやっている印刷会社は極めて稀です。

自治体への営業の場合は、基本的にデザインコンペか、入札になります。
最近では、指名入札ではなく、一般入札が増えてきていますので、印刷営業にとっては、競合先が非常に多くなり、苦戦することも多いようです。

印刷営業の仕事内容は、お客様のところへ訪問し、なにを作りたいのかを詳細に調査するところから始めます。
場合によっては、企画書などを作成し、プレゼンすることもありますが、多くは顧客が例えばチラシを作りたいという要望に対して、どんなチラシにしたいのか、部数は、などの細かな情報を聞き出します。

印刷物は、2つとして同じもののない、完全なオーダー商品なので、顧客の要望を詳細に聞き出し、潜在的な需要までも掘り起こしていく必要があります。

その上で、見積書を提出、晴れて契約となります。

印刷会社の営業が、他業界に比べて違う点は、受注してからも校正や打ち合わせなどで、何度も顧客の元に足を運び、納品まで綿密な打ち合わせやすり合わせを行うことにあります。決まった商品を売っているわけではないので、その点では、受注してからも忙しいということになります。

大変さはありますが、逆に言えば、それだけ顧客のことに理解を深めることでもあり、顧客との信頼関係を築けるチャンスに溢れているとも言えるでしょう。

他業界の営業の場合、売ったらしばらくは顧客のところへ行かないような営業マンもいますが、印刷営業の場合は、売ってからが勝負とも言えます。

印刷営業は、顧客の営業上の機密事項を真っ先に知ります。
例えば、新商品のチラシを作る場合、役員交代の挨拶状を作成する場合などなど、様々な場面で、顧客の機密情報に触れます。

当然、そこで知り得た情報は、秘密保持をしなければなりません。
もし、うかつに機密情報を漏らしてしまうと、二度とその印刷会社へは仕事は回ってこないでしょう。

印刷会社の営業スタイルは、どちらかといえば受け身の場合が多く、営業というよりは、顧客と企画・デザイン部門の橋渡し的な役割が多いのが現状です。

 

印刷会社の仕事コンテンツ